ジョジョファンの中でも「トラウマ的な敵」として名が挙がるのが、ヴァニラ・アイスです。第三部『スターダストクルセイダース』の終盤に登場する彼は、ディオ・ブランドーの忠実な配下であり、その冷酷さと狂気が多くの読者を震え上がらせました。特に、彼が見せたイギーとの凄惨な戦闘は、ファンの心に深い傷を残しています。あなたが「思い出しただけで嫌だ!」という気持ち、ものすごく共感できます。
「ディオの部下は全員厄介だけど、ヴァニラ・アイスは頭一つ抜けて憎たらしい!」と言われる理由は、彼の冷酷さが度を超え、愛嬌すら感じさせるイギーという人気キャラクターを無残に傷つけたことにあります。今回は、その因縁深いキャラクターと、彼の非情な戦いぶりについて掘り下げていきます。
ヴァニラ・アイスとは?——ディオへの狂信的な忠誠心
ヴァニラ・アイスは、エジプトで承太郎たちの前に立ちふさがる最強クラスの敵スタンド使いです。彼の特徴は、主人ディオへの狂信的な忠誠心。ディオの命令であれば命さえ惜しまず、自らの首をためらいもなく切り落として捧げようとするという異常な行動を見せました。
「ディオ、そんな部下育てちゃダメでしょ!?」とツッコミを入れたくなるほどの忠誠心は、もはや人間としての理性を逸脱しています。ディオが彼の生き返りを認め、吸血鬼として蘇らせることで、さらにパワーアップしたヴァニラ・アイスは、スタンド「クリーム」を駆使して承太郎たちの仲間に容赦のない襲撃を仕掛けます。
クリーム——存在を完全に消滅させる恐怖のスタンド
ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」は、シリーズの中でも最も理不尽で恐ろしいスタンドの一つです。クリームは自らの体とスタンド使いであるヴァニラ・アイスを飲み込み、球状の虚無空間となります。クリームが触れたものは一切の痕跡を残さず消し去られるという、対処のしようがない力を持っています。
「触れただけで消えるとか、もう勝ち目ないじゃん!」と感じた読者も多いでしょう。さらに恐ろしいのは、クリームの攻撃はただの力任せではなく、戦略的な動きをするという点。虚無空間になって移動しながら、敵の動きを封じるように迫るため、逃げ場がまったくありません。
「攻撃避けても、向こうは自分が見えてないんだもんな…」という状況が、戦いを絶望的に演出します。この能力によって、ヴァニラ・アイスはポルナレフとイギー、アヴドゥルの3人を襲撃するという最大の見せ場を迎えます。
最悪のシーン:イギーとの壮絶な戦い
ヴァニラ・アイスがファンの間で「最悪の敵」として名を馳せた理由は、何と言ってもイギーとの戦闘です。
イギーは、第三部で途中から合流したスタンド使いの犬で、ファンからの人気も高いキャラクターです。口が悪くて態度も悪いけれど、その愛嬌ある見た目と、スタンド「ザ・フール」を使った戦い方に、いつしか多くの読者が感情移入するようになりました。しかし、そのイギーがヴァニラ・アイスに遭遇したことで、物語は思わぬ悲劇を迎えます。
ヴァニラ・アイスは、クリームの能力を使い、イギーの足をズタボロにし、徹底的に痛めつけます。
「イギーの足が千切られるシーンは、トラウマ以外の何物でもない!」 と語るファンも多いように、この戦闘は極めて凄惨で、読者を心の底から絶望させました。「犬がここまでボコられるなんて…!」というショックは計り知れません。
さらにイギーは、自らの命を犠牲にしてポルナレフを守るという崇高な行動を取ります。これによって、最期にはイギーが持つ「誇り高き魂」が読者に強い感動を与えましたが、それでも 「ヴァニラ・アイスだけは絶対に許せない!」 と感じた読者は多かったことでしょう。
ポルナレフとの最終決戦——仲間の怒りを背負って
イギーとアヴドゥルを失い、一人でヴァニラ・アイスに立ち向かうことになったのはポルナレフです。
この戦いは 「絶望と怒りを一身に背負ったポルナレフ」 が見せた壮絶なバトルとして、ジョジョファンの心に深く刻まれています。仲間を奪われたポルナレフは、傷だらけになりながらも、ヴァニラ・アイスに立ち向かいます。
この決闘でポルナレフは、彼の最後の弱点である「吸血鬼」という性質を見抜き、太陽光を使った奇策でアイスを討ち取ることに成功します。
「ポルナレフ、マジでよくやった!」 と涙したファンも多いのではないでしょうか。ヴァニラ・アイスはただ倒されるのではなく、最後の最後に自らの狂信のために滅びたという結末が、皮肉と因果応報の妙を感じさせます。
ヴァニラ・アイス 永遠に許されない最悪の敵
ヴァニラ・アイスは、その狂信的な忠誠心、理不尽なスタンド能力、そしてイギーへの残酷な仕打ちによって、ジョジョファンの間で「最悪の敵」として語り継がれる存在です。
「ディオもひどいけど、ヴァニラ・アイスはもっと無理!」という声が多いのは、それだけ彼が仲間たちに与えたダメージが大きかったからでしょう。
しかし、だからこそ彼との戦いを乗り越えたポルナレフの勝利は、シリーズ屈指の感動的な瞬間でもあります。イギーとアヴドゥルの犠牲の上に成り立った勝利は、ただのバトルではなく仲間の絆と誇りを感じさせるものでした。
「ヴァニラ・アイスのことは一生忘れられない…でも、だからこそポルナレフたちの戦いは胸に響く!」と多くのファンが語るように、彼の存在は物語に重みを与えました。
それでも……やっぱり**「あいつだけは許せない!」** という気持ちが消えないのも事実。ジョジョに登場する数々の敵の中でも、ヴァニラ・アイスは永遠に憎まれ、忘れられないキャラクターとして語り継がれることでしょう。
コメント